English Checkers ノート

序盤の考え方と定石

チェッカーにチェスのような暗記必須の定石書はありませんが、序盤にやることは決まっています。

01序盤の3原則

第一に、中央の4マス(14・15・18・19)を押さえること。中央に駒があると、相手の駒を取れる経路が増え、逆に取られにくくなります。端に寄った駒は働きが狭く、取られたときに取り返しにくいのが理由です。

第二に、後列(自分の1段目と2段目)の駒を簡単に動かさないこと。後列の駒は、相手が昇格しそうなときに止める最後の壁です。序盤で全部動かしてしまうと、終盤にキングを止める駒がなくなります。

第三に、取らせる形を作ること。捕獲は強制なので、相手が取らざるを得ない形に誘い、その後に取り返す、という流れがそのまま戦術になります。1981年世界選手権の 1. 9-14 23-18 2. 14x23 27x18 は、この「取らせて取り返す」形の最も基本的な例です。

序盤の優先順位
優先やること理由
1中央のマスに駒を出す可動範囲と捕獲経路が増える
2後列の駒を残す相手キングの進路を止める壁になる
3取らせる形を作る捕獲が強制なので、相手の手を限定できる
4端の駒を動かす働きが狭く、取られやすいので後回し

029-14 とダブルコーナー

もっともよく指される初手のひとつが 9-14 です。9番は a3、14番は b4 にあたり、黒のダブルコーナー(a1 と b2 に駒が並ぶ側)に近い駒を中央へ出す手です。この形から始まる序盤は「Double Corner」と呼ばれます。

ダブルコーナー側は、2枚の駒が斜めに並んでいて守りが厚い一方、動き出すと隙間ができます。9-14 はその厚みを保ったまま中央に圧力をかける手で、初心者が最初に覚える価値のある1手です。

逆に 10-14 や 11-15 など、別の列から出る初手もあります。どの初手が良いかは相手の応手次第で、単独で「最善」と言えるものではありません。まずは自分が指しやすい1手を決めて、そこから分岐を覚えるのが現実的です。

03定石の覚え方

定石は、手順を丸暗記するより「この形は何を狙っているか」で覚えた方が残ります。たとえば 9-14 は中央進出、23-18 は黒の14番を狙う手、14x23 は強制捕獲、27x18 は取り返し、という具合に、1手ずつ目的を言葉にします。

このゲームには手の履歴と任意の局面からの再生があるので、同じ序盤を何度も試せます。CPU の難易度を上げて、同じ出だしから違う応手を試すのが、定石を体に入れる最短の方法です。

下の盤ページの記譜ツールで、自分の指した手を from-to に変換して書き留めておくと、後から「あの序盤は何だったか」を思い出せます。